2001年4月29日(日)


演奏者プロフィール

成川 ひとみ PF.
愛知県立芸術大学,同大学院終了.引き続きフライブルク音楽大学にて独奏,室内楽ピアノならびに17.8世紀の鍵盤楽器の演奏法を学ぶ. メンデルスゾーン・コンクール部門優勝、メンデルスゾーン賞受賞.帰国後は,ソロと室内楽を中心に管・弦楽器との共演多数.アンサンブル・ソノリタスメンバー.現在、山口大学教育学部助教授,名古屋芸術大学非常勤講師.

福本 泰之 Vn.
愛知県立芸術大学大学院終了後,直ちに同大学助手となる.大学時代から名古屋を拠点にソロと室内楽を中心に演奏活動を行う.94年渡欧.ウイーン国立音楽大学教授の元で研鑚を積む.96年よりザ・ストリングス名古屋,アンサンブル・ソノリタスのメンバー.現在,愛知県立芸術大学音楽学部助教授,三重大学音楽部非常勤講師.

松崎 安里子 Vc.
愛知県立芸術大学,同大学院終了.桑原賞,及び第18回民音 コンクール室内楽部門において,斎藤秀雄賞受賞. これまで にソロ,デュオリサイタルを行い,オーケストラとの共演も多 く活躍中.アークトリオ,アンサンブル・ソノリタスメンバ-. 1995年から1998年までプラハで研鑚を積み,現在は滋賀県立 石山高校音楽科非常勤講師.

プログラムノート
B. マルティヌー(1890-1959)
  「5つの牧歌集」
 この作品の源泉となったイメージは,”理想的な田園生活を描いた,ギャラント様式の風俗画のような,羊飼いたちの恋歌”だそうだが,そこはストラビンスキーの影響が色濃いマルティヌーのこと.リズムの遊びがあったり,「牧歌」という言葉から受けとるのどかな雰囲気だけでは言い尽くせない味のある作品.

L. ヤナーチェク (1854-1928)
  「チェロとピアノの為のおとぎ話」
 19世紀前半のロシアの作家,W.A. ジュコースキーの叙事詩「ベレンディ皇帝の物語」の王子と王女の美しいロマンスの場面にインスピレーションを得て作曲された.ヤナーチェクは自作の発表に対して厳しい姿勢の人であったそうだが,この作品も13年間の推敲の後に、発表されている.

A. ドヴォルジャーク (1841-1904)
  「ドゥムキートリオ」
 6つの「ドゥムカ」で構成された作品. ソナタ形式等の楽章は全く含まれない. ドゥムカ(dumka)とは,ウクライナ地方の民謡の形式で、死者への哀悼歌や, 黙想にふけるような,メランコリーで時には陰鬱な性格を持った,叙事詩的またはバラッド風な語り口の器楽作品であるが,ドヴォルジャークは,語源の「回想」や 「瞑想」のニュアンスを踏まえた上で、自由な感性にあふれた,スラブ舞曲風のドゥムカを数多く書いた.その後この形式は弟子に引き継がれ,独特の舞曲形式 として確立されている。 

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