1993年10月17日
気とは・‥
万物が生する根源
生命の原動力となる勢い
その物の本来の性質を形作るような要素
自己運動をし、生成、あるいは消滅させる根源的資質
「気」に関して、ものの本には ざっと上の様な解説がありました。
また、良い音楽、良い絵画には「気がある」とも言います.
この演奏会が それぞれに「良い音楽」であるよう期待したいとおもいます.
(左より)杉山・宮田・亀井
曲目解読
R.シユーマン(1810-1856)
御伽噺作品132
ロマンティシスムの典型として、シユーマンの芸術に対する基本的な姿勢は真筆であり深い内的感性を表現することにあつた.この作品132は一風変わった楽器の組合せによる四楽章からなる曲で、彼のロマン主義的興味がよく表れている。
1楽章 幻想的主題と明るく優雅な伴奏
2楽章 短いモチーフの繰り返しによる明るい曲
3楽章 ピアノを伴奏にしたクラリネットとヴィオラの魅力的な対話
4楽章 短い断片の練り返しによる明るい表現
C,ライネツケ(1824−1910)
ピアノ、クラリネット、ヴィオラのためのトリオ変□長調作品274
この作品274では、興味ある楽器の組合せにより、起伏ある表現を見せる。
彼の多才さ彼の多才さはその場限りのものてはなく、確実な成長に蓑づけられたものてある.健康で人為的でない自然さは常に新鮮であり、際立った才能が彼の質の良い室内楽の魅力を見せてくれる。
1楽章 長調と短調の間をたえすためらいがちに往来している.
2楽章 ライネッケ特有の雰囲気を暗示するアンダンテ
3楽章 変ホ長調と二長調の対照的なスケルツオ
終楽章 1楽章の主題をとりあげて興味ある終りを示す
M.ブルッウ(1838−1920)
クラリネット、ウィオラ、ピアノのための8つの小品 作品83
この作品のクラリネット/トトは息子のフェリツクスを穎定して書かれたと言れれ、実際に初演の際には息子が吹いた.全8曲は全部調性が異なる独立した曲であるが、1〜4曲まではイ短調から二短調まて1音ずつ上がっていき、急緩のバランスよい配置となっている.全体に架しみやすい旋律で、特に最後の2曲はドラマチックなフィナーレを見せる。
1 アンダンテ イ短調
2 アレクロ.コン.モト □短調
3 アンタンテ.コン.モト ハ短調
4 アレクロ,アジタート 二短領
5 ルーマニアのメロディー
6 夜の歌
アンダンテ.コン.モト ト短調
7 アレクロ ヴィヴィアーチェ ロ短調
8 モデラート 変ホ長調
演奏家のフロフィール
亀井農事 (クラリネット)
1947年大阪府生まれ.同朋学園大学音楽学部卒業。千葉国夫、J.ランスロ、W.ポイケンスに師事.6回のリサイタルを初め、数多くの室内楽、吹奏楽の演奏会に出演、現在は聖徳学園女子大学助教授、ヤマハ青菜教室、金山音楽浣、植村楽器講師、
クラリネット協会の名古屋理事を勤めている。
杉山光太郎 (ヴィオラ)
1980年 東京芸術大学器学科を卒業し、同大学院へ進む.在学中は、ヴィオラを故浅妻文樹氏、室内楽を日高毅氏に師事.
1984年 イタリアのフイレン、ソ工に渡り、イタリア舷楽四重奏団の元ヴィオラ奏者ピエロ・フアルッリ氏の元て研鑚を積む。同時にフィレンツェ市立歌劇壕オーケストラ(マッジョ・ムジカ−レ)にてヴィオラ奏者として活躍。1989年9月 名古屋フィルハーモニー交響楽団に入団。現在はオーケストラの他室内楽にも意欲的に取り組んでいる.
宮田俊雄(ピアニスト)
1953年 岐阜市生まれ.桐朋高校音楽科を経て、1977年同大学音楽学部を卒業。1979年 ドイツのフライブルク音楽大学に入学、1984年に同大学ソリスト課程を卒業。第13回イタリア・セニガリア国際ピアノコンクールにてデイプローム受賞。出口美智子、田隅靖子、松野稀一、佐野翠、松尚貞子、R.A.ボーンケ、T.ハザイ、E.ピヒト.アクセンフェルト各氏に師事。現在は名古屋音楽大学、京都市立芸術大学、明和高校、椙山大学にて講師を勤める他、ソリスト、室内楽奏者として活躍中。